「バトルエリアを離れるとき」効果と同時誘発の正解
≪回避≫・離れない効果が"何度も"発揮できる理由
EX11-018「リュウグウモン」やEX11-012「メデューサモン」のように、「バトルエリアを離れるとき」「消滅するとき」の即時型効果は、状況によって何度も発揮できます。一見ルール違反に思える挙動も、2025年の公式ルール改定(即時型効果)と総合ルール17章(ルールチェック)を読み解けば一貫した仕組みで動いています。
まず大前提:「離れるとき」は"即時型効果"
【最重要】2025年の公式ルール改定で何が変わったか
バンダイ公式の「即時型効果のルール改定に関して」(digimoncard.com/rule/immediate/)が、現在の挙動を決定づけています。改定後のルールは次の一文に集約されます。
「最初に発生した処理が解決するまで、全ての即時型効果が割り込んで発揮できるのはそれぞれ1回のみ。ただし、一つの効果内で複数回処理が発生する場合でも、処理が一つ解決するたびに、再度即時型効果を1回発揮できる」
つまり判定単位は「効果」ではなく「処理」。
■ 「相手のデジモン1体を消滅させる」効果 → 処理は1回 → 即時型効果は1回だけ割り込める
■ 「相手のデジモン全てを消滅させる」効果 → デジモンごとに処理が発生 → そのたびに即時型効果が1回ずつ発揮できる
[ターンに1回]の制限は、この改定でも超えられません。
「最初に発生した処理が解決するまで、全ての即時型効果が割り込んで発揮できるのはそれぞれ1回のみ。ただし、一つの効果内で複数回処理が発生する場合でも、処理が一つ解決するたびに、再度即時型効果を1回発揮できる」
つまり判定単位は「効果」ではなく「処理」。
■ 「相手のデジモン1体を消滅させる」効果 → 処理は1回 → 即時型効果は1回だけ割り込める
■ 「相手のデジモン全てを消滅させる」効果 → デジモンごとに処理が発生 → そのたびに即時型効果が1回ずつ発揮できる
[ターンに1回]の制限は、この改定でも超えられません。
実例①:DPが0で消滅する状況(リュウグウモン Q6515)
EX11-018「リュウグウモン」は、DPが0になると消滅する場面で次の挙動が起こります。
■ ルールチェックでDPが0のデジモンが消滅しようとする(17-1-3-1-1)
■ このとき≪回避≫と≪デコード≫が同時誘発(即時型効果同士なので同時誘発に該当)
■ ≪デコード≫を発揮 → デジモンを登場
■ ≪回避≫を発揮 → 消滅しなくなる
■ そのあと、まだDPが0のままなら、二度目のルールチェックが起きる
■ そこで再度≪回避≫・≪デコード≫が発揮できる
ポイントは「ルールチェック1回ごとに、即時型効果も1回ずつリセットされる」こと。改定ルール通り、処理が一つ解決するごとに次の即時型効果が許可されます。
■ ルールチェックでDPが0のデジモンが消滅しようとする(17-1-3-1-1)
■ このとき≪回避≫と≪デコード≫が同時誘発(即時型効果同士なので同時誘発に該当)
■ ≪デコード≫を発揮 → デジモンを登場
■ ≪回避≫を発揮 → 消滅しなくなる
■ そのあと、まだDPが0のままなら、二度目のルールチェックが起きる
■ そこで再度≪回避≫・≪デコード≫が発揮できる
ポイントは「ルールチェック1回ごとに、即時型効果も1回ずつリセットされる」こと。改定ルール通り、処理が一つ解決するごとに次の即時型効果が許可されます。
実例②:トークンを犠牲にして離れない効果(メデューサモン Q6514)
実例③:「全体保護」と「対象選択」の決定的な違い
同じ「離れない」効果でも、効果文の書き方で結果が全く変わります。実カードの対比で見ます。
【全体保護タイプ】カードを選ばない・全体に影響する効果
■ BT24-040「ウェヌスモン」(Q5621):「特徴に「TS」を持つ自分のデジモンが…離れるとき、進化元を持たない他のデジモン1体をセキュリティの下に置くことで、離れない」
■ BT24-101「ユピテルモン」(Q5718):「特徴に「TS」を持つ自分のデジモン/テイマーがバトルエリアを離れるとき、自分のセキュリティを上から1枚破棄することで、離れない」
これらは「効果を発揮した1回で、同時に離れようとする全員を守れる」効果。条件さえ満たせば全体に影響を及ぼします。
【対象選択タイプ】「そのデジモン1体」と書かれている効果
■ ST22-10「金剛界曼荼羅」の{セキュリティ}【お互いのターン】効果(Q5438):「…自分のデジモンが…離れるとき、このカードを破棄することで、そのデジモン1体は離れない」
こちらは効果1回につき1体しか守れません。複数体が同時に離れる場面で発揮しても、選ばれた1体だけが助かり、残りは離れます。
■ 効果文1文の違い(「1体」と書いてあるか、いないか)で結果が大きく分かれます。プレイ前に必ず読み分けましょう。
【全体保護タイプ】カードを選ばない・全体に影響する効果
■ BT24-040「ウェヌスモン」(Q5621):「特徴に「TS」を持つ自分のデジモンが…離れるとき、進化元を持たない他のデジモン1体をセキュリティの下に置くことで、離れない」
■ BT24-101「ユピテルモン」(Q5718):「特徴に「TS」を持つ自分のデジモン/テイマーがバトルエリアを離れるとき、自分のセキュリティを上から1枚破棄することで、離れない」
これらは「効果を発揮した1回で、同時に離れようとする全員を守れる」効果。条件さえ満たせば全体に影響を及ぼします。
【対象選択タイプ】「そのデジモン1体」と書かれている効果
■ ST22-10「金剛界曼荼羅」の{セキュリティ}【お互いのターン】効果(Q5438):「…自分のデジモンが…離れるとき、このカードを破棄することで、そのデジモン1体は離れない」
こちらは効果1回につき1体しか守れません。複数体が同時に離れる場面で発揮しても、選ばれた1体だけが助かり、残りは離れます。
■ 効果文1文の違い(「1体」と書いてあるか、いないか)で結果が大きく分かれます。プレイ前に必ず読み分けましょう。
【セキュリティ】効果と{セキュリティ}効果の違い(重要)
ST22-10 の Q5437 を正しく理解するには、紛らわしい2種類のセキュリティ系効果を区別する必要があります。これを混同すると挙動を誤解します。
■ 【セキュリティ】効果(15-16-10-1)
そのカードがセキュリティチェックで「チェックされた瞬間」に誘発する効果。発揮されたら役目を終え、原則1回限り。
例:多くの[Lv.4 デジモン]の【セキュリティ】効果。
■ {セキュリティ}効果(15-14-5-1)
「そのカードがセキュリティに"表向きで"置かれている間、誘発および発揮できる効果」。表向きで置かれ続けている限り、条件を満たすたびに何度でも誘発できる。
ST22-10「金剛界曼荼羅」は、自身のメイン効果に「このカードをセキュリティの下に表向きで置く」が含まれ、さらに【セキュリティ】効果として「セキュリティから効果で破棄されたとき、このカードの【セキュリティ】効果を発揮する」も持ちます。
そのため、表向きでセキュリティに置かれている状況だと、{セキュリティ}【お互いのターン】効果が「離れるとき」のたびに誘発でき、ここで初めて Q5437 の話に進めます。
■ 【セキュリティ】効果(15-16-10-1)
そのカードがセキュリティチェックで「チェックされた瞬間」に誘発する効果。発揮されたら役目を終え、原則1回限り。
例:多くの[Lv.4 デジモン]の【セキュリティ】効果。
■ {セキュリティ}効果(15-14-5-1)
「そのカードがセキュリティに"表向きで"置かれている間、誘発および発揮できる効果」。表向きで置かれ続けている限り、条件を満たすたびに何度でも誘発できる。
ST22-10「金剛界曼荼羅」は、自身のメイン効果に「このカードをセキュリティの下に表向きで置く」が含まれ、さらに【セキュリティ】効果として「セキュリティから効果で破棄されたとき、このカードの【セキュリティ】効果を発揮する」も持ちます。
そのため、表向きでセキュリティに置かれている状況だと、{セキュリティ}【お互いのターン】効果が「離れるとき」のたびに誘発でき、ここで初めて Q5437 の話に進めます。
実例④:表向きセキュリティで複数枚あるときの同時誘発(金剛界曼荼羅 Q5437・Q5438)
前提:ST22-10「金剛界曼荼羅」がセキュリティに**表向きで複数枚**置かれている状況。
【Q5437:1枚目の解決後、2枚目も発揮できる】
名称に「レナモン/キュウビモン/タオモン/サクヤモン」を含む自分のデジモンが離れるとき、表向きの ST22-10 すべての {セキュリティ}【お互いのターン】効果が同時誘発します。1枚目を発揮し、そのデジモンが離れなくなった後でも、2枚目の効果を発揮することができます(即時型効果は同時誘発し、最初の処理が解決するたびに次の1回が許可される=§2の公式改定ルールどおり)。
【Q5438:複数体同時離脱の場面では1枚=1体】
複数のデジモンが同時に離れる場面でも、ST22-10 の{セキュリティ}効果は「そのデジモン1体は離れない」と書かれているため、1枚の効果で守れるのは1体だけ。表向きの ST22-10 が2枚あれば、合計2体まで守れます。
ポイント:「全体保護タイプ」(前項)は1枚で全員守れるが、「対象選択タイプ」は枚数分しか守れない。表向きセキュリティを増やすこと自体が、このカードの戦略の核になります。
【Q5437:1枚目の解決後、2枚目も発揮できる】
名称に「レナモン/キュウビモン/タオモン/サクヤモン」を含む自分のデジモンが離れるとき、表向きの ST22-10 すべての {セキュリティ}【お互いのターン】効果が同時誘発します。1枚目を発揮し、そのデジモンが離れなくなった後でも、2枚目の効果を発揮することができます(即時型効果は同時誘発し、最初の処理が解決するたびに次の1回が許可される=§2の公式改定ルールどおり)。
【Q5438:複数体同時離脱の場面では1枚=1体】
複数のデジモンが同時に離れる場面でも、ST22-10 の{セキュリティ}効果は「そのデジモン1体は離れない」と書かれているため、1枚の効果で守れるのは1体だけ。表向きの ST22-10 が2枚あれば、合計2体まで守れます。
ポイント:「全体保護タイプ」(前項)は1枚で全員守れるが、「対象選択タイプ」は枚数分しか守れない。表向きセキュリティを増やすこと自体が、このカードの戦略の核になります。
実例⑤:即時効果のあとに別の即時効果(カオスドラモンX抗体 Q2212)
BT12-072「カオスドラモンX抗体」の「消滅するとき、相手のセキュリティを上から1枚破棄する」効果を発揮した後に、進化元の「EX3-013 カオスドラモン」の「消滅しない」効果を発揮することができます(Q2212)。
■ どちらも「消滅するとき」の即時型効果なので同時誘発
■ 順番に1つずつ解決すればよく、片方が片方の前提条件にはならない
■ 結果として、セキュリティを1枚破棄したうえで、このデジモンは消滅しないという両方の処理を実現できる
プレイヤーは同時誘発した即時型効果の解決順を選べるので、有利な順序を考えて発揮しましょう(15-10など、同時誘発の解決順は能動側プレイヤーが選択)。
■ どちらも「消滅するとき」の即時型効果なので同時誘発
■ 順番に1つずつ解決すればよく、片方が片方の前提条件にはならない
■ 結果として、セキュリティを1枚破棄したうえで、このデジモンは消滅しないという両方の処理を実現できる
プレイヤーは同時誘発した即時型効果の解決順を選べるので、有利な順序を考えて発揮しましょう(15-10など、同時誘発の解決順は能動側プレイヤーが選択)。
総合ルール 4.0 該当箇所と判定の手順
判定の手順(迷ったらこの順):
① その効果は即時型効果か?(「〜するとき」「〜ことで〜しない」など)
② 同じタイミングで誘発する即時型効果が他にあるか?(同時誘発 = 15-8-5-3)
③ 最初に発生した「処理」は解決したか?(公式改定:処理が解決するごとに再発揮可能)
④ [ターンに1回]の制限はあるか?(あれば改定でも超えられない)
⑤ 効果は「対象を選ぶ」か「全体に影響する」か?(同時離脱の全員保護判定)
該当条文・公式リソース:
・15-8-1(効果の分類)/15-8-5-3(即時型は即時型とのみ同時誘発)/15-8-5-4(1回ルール)
・17-1-1・17-1-2-2・17-1-3-1-1(ルールチェック)
・15-4-3-3(ルールチェックと即時型)
・15-16-10-1(【セキュリティ】効果=チェック時に1回だけ誘発)
・15-14-5-1({セキュリティ}効果=表向きで置かれている間ずっと誘発可能)
・公式:digimoncard.com/rule/immediate/(即時型効果ルール改定の決定版)
① その効果は即時型効果か?(「〜するとき」「〜ことで〜しない」など)
② 同じタイミングで誘発する即時型効果が他にあるか?(同時誘発 = 15-8-5-3)
③ 最初に発生した「処理」は解決したか?(公式改定:処理が解決するごとに再発揮可能)
④ [ターンに1回]の制限はあるか?(あれば改定でも超えられない)
⑤ 効果は「対象を選ぶ」か「全体に影響する」か?(同時離脱の全員保護判定)
該当条文・公式リソース:
・15-8-1(効果の分類)/15-8-5-3(即時型は即時型とのみ同時誘発)/15-8-5-4(1回ルール)
・17-1-1・17-1-2-2・17-1-3-1-1(ルールチェック)
・15-4-3-3(ルールチェックと即時型)
・15-16-10-1(【セキュリティ】効果=チェック時に1回だけ誘発)
・15-14-5-1({セキュリティ}効果=表向きで置かれている間ずっと誘発可能)
・公式:digimoncard.com/rule/immediate/(即時型効果ルール改定の決定版)
ポイント 「即時型効果は1回しか発揮できない」は半分正解、半分誤解。正しくは「最初の処理が解決するまで1回」。ルールチェックや全体効果のように処理が複数発生する場面では、処理ごとに即時型効果がリセットされる。Q6515のように≪回避≫が二度発揮されるのはここに由来します。





