デジモンカードゲーム 裁定クイズ
注目裁定
EX11-074

「ターン終了時にアタックできる」効果が、複数体いても1体しかアタックできない理由

≪ヴォルテクス≫・大門大&アグモン・ティラノモン進化元の処理ルール

≪ヴォルテクス≫を持つデジモンや、AD1-021「大門大&アグモン」の【自分のターン終了時】効果が複数あるとき、「全員アタックできる!」と思いがちです。しかし実際には1体しかアタックできません。原因は「同時誘発の処理順」と「総合ルール 11-2-4 アタック中に新たなアタック宣言はできない」の組み合わせ。仕組みを理解すれば、デッキ構築・プレイの判断が変わります。

まず結論:1体だけアタック、残りは"アタック以外"が発動

「ターン終了時にアタックできる」効果を持つカードが複数体(または同じ進化元が複数)ある場合、ターン終了時に全部の効果が同時誘発します。しかし──
■ 実際にアタックできるのは「1体目」のみ
■ 2体目以降は「アタックする」部分の発揮に失敗する
■ ただし「アタック以外の部分」(デジモン化・DP+・≪速攻≫の付与など)は2体分ちゃんと発動する
これは公式ルールから導かれる正しい挙動で、バグでも見落としでもありません。

原因①:同時誘発した効果は順番に解決する

【自分のターン終了時】(15-16-12-1)も、≪ヴォルテクス≫(16-33-1:「自分のターン終了時、このデジモンで相手のデジモンにアタックできる」)も、ターン終了時に誘発する誘発型効果です。
複数体のデジモンが同じ条件で誘発条件を満たした場合、「同時誘発」となり、ターンプレイヤーが発揮順を決めて1つずつ解決していきます。
このとき、1体目の効果が「アタックする」を選んだ瞬間、その1体のアタックが始まります。

原因②:アタック中は新たなアタック宣言ができない(11-2-4)

総合ルール 11-2-4 にこう書かれています。
「アタック中、新たにアタック宣言をすることはできません。(例:アタック中、≪進撃≫の効果で新たにアタック宣言をすることはできません)」

1体目がアタック宣言した瞬間、そのアタックが完全に終了するまで(カウンタータイミング → ブロックタイミング → 成立の確認 → アタック終了時)、他のアタック宣言は禁止されます。
2体目の発揮待ち効果は順番が来た時、「アタック中のためアタック宣言できない」状態となり、アタック部分は発揮に失敗します。

実例①:AD1-021「大門大&アグモン」が2枚(Q6110)

バトルエリアに AD1-021「大門大&アグモン」が2枚ある状況です。
ターン終了時、2枚の【自分のターン終了時】効果が同時誘発します。
■ 1枚目の効果:デジモン・DP6000化+≪速攻≫付与+アタックできる
■ 1枚目がアタック宣言し、アタックが始まる
■ 2枚目の効果の番:デジモン・DP6000化+≪速攻≫付与(ここまでは適用される)→ アタック部分は11-2-4により失敗
結果:**アタックは1体分、デジモン化・DP6000化・≪速攻≫付与は2体分**になります。

実例②:BT14-013「ティラノモン」進化元(Q2378)

進化元効果でも同じ挙動です。
BT14-013「ティラノモン」を進化元に持つデジモンが2体いるとき、ターン終了時にそれぞれの進化元効果が同時誘発します。1体目でアタック宣言した時点で、2体目の進化元効果は「アタック中のためアタック宣言できない」状態となり、発揮に失敗します。
「進化元なら独立して発揮できそう」と直感的に思いますが、進化元効果も発揮ルールは通常の効果と同じです。

実例③:≪ヴォルテクス≫を持つデジモンが複数体(16-33-1)

≪ヴォルテクス≫の条文:「自分のターン終了時、このデジモンで相手のデジモンにアタックできる。この効果では、登場したターンにもアタックできる」(16-33-1)。
誘発型効果(16-33-2)として動くため、複数体の≪ヴォルテクス≫持ちが場にいるとき、ターン終了時にすべて同時誘発しますが、結局アタックできるのは1体だけです。
さらに、≪ヴォルテクス≫は**任意処理**(16-33-3)。アタックしない(処理を選ばない)こともできるので、状況によっては「1体目はあえてアタックを見送り、より強い2体目でアタックする」という選択も可能です。

プレイ上の応用ポイント

■ ターン終了時にアタックできる効果を2体分用意しても、「アタックは1回」という前提でデッキ構築すべき
■ ただし「アタック以外の部分」(DP+、≪速攻≫付与、トークン生成など)は複数体分の効果が適用されるため、効果文をよく読めば無駄にはならない
■ ≪ヴォルテクス≫が任意処理なら、最初の1体目で発揮を見送り、より良いカードで使うことができる(16-33-3
■ 相手視点では「2体目のアタックは来ない」ことを前提に防御リソースを管理できる
■ ≪進撃≫(カウンタータイミング等で新アタック)にも同じ11-2-4が適用されるので、似たカードの判定はこの記事の理屈で読める

総合ルール 4.0 該当箇所と判定の手順

判定の手順(迷ったらこの順):
① 「ターン終了時にアタックできる」効果は誘発型効果か?(15-16-12-116-33-2 YES)
② 複数体が同じタイミングで誘発条件を満たしたか?(同時誘発として処理)
③ 1体目がアタック宣言した時点で、2体目以降は11-2-4に抵触する
④ 効果文の「アタック以外の部分」は2体分発動する
⑤ ≪ヴォルテクス≫等の任意処理なら、発揮しない選択肢もある(16-33-3

該当条文:
15-16-12-1(【自分のターン終了時】効果のタイミング)
16-33-116-33-216-33-3(≪ヴォルテクス≫=誘発型・任意処理)
11-2-3(アタック宣言は1回1体だけ)
11-2-4(アタック中に新たなアタック宣言は不可)
15-8-3(誘発型効果の同時誘発と解決順)
ポイント 「≪ヴォルテクス≫2体並べたら2回アタックできる」は誤解。アタックは1回のみ、ただしDP+・≪速攻≫付与・トークン生成などの"アタック以外"の処理はちゃんと2体分発動する。効果文を「アタック部分」と「それ以外」に分けて読むのがコツ。

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